「面倒だからやらない」から「絶対に必要」へ。私がラバーダムを必ず使うようになった理由
歯科治療で使われる**「ラバーダム防湿」**をご存じでしょうか。
ゴムのシートで治療する歯だけを露出させ、唾液や細菌から歯を守りながら治療を行う方法です。
現在、月島パトリア歯科では、深い虫歯治療・小児歯科・根管治療(根の治療)・抜髄では、可能な限りラバーダムを使用しています。
実は、学生時代の実習ではラバーダムを当たり前のように使用していました。
しかし、歯科医師になって臨床に出ると、「時間がかかる」「少し面倒」という理由から、私自身も長い間ほとんど使用していませんでした。
そんな私に、25年以上前から父はいつも言っていました。
「ラバーダムは必ずしなさい。」
当時は、その言葉の重みを十分理解できていませんでした。
しかし、改めて日々の診療でラバーダムを使うようになり、今では父の言葉が正しかったと心から感じています。
ラバーダムには、多くのメリットがあります。
① 患者さんの安全を守る
治療中に小さな器具や材料を誤って飲み込んでしまうリスクを減らします。
また、根管治療で使用する次亜塩素酸ナトリウムなどの薬液が口の中へ漏れることも防ぐことができます。
患者さんに安心して治療を受けていただくための、大切な安全対策です。
② 虫歯治療の精度が向上する
歯科用接着材は、唾液や水分が付着すると本来の接着力を発揮できません。
ラバーダムで治療部位を乾燥した状態に保つことで、より精度の高い虫歯治療につながります。
③ 根管治療には欠かせない
根管治療は、歯の根の中にいる細菌を取り除く治療です。
しかし、ラバーダムを使用しなければ、治療中に唾液中の細菌が根の中へ入り込む可能性があります。
細菌を取り除きながら、新たな細菌を入れてしまう。
これでは、根管治療の目的そのものが損なわれてしまいます。
だからこそ、世界的にもラバーダムは質の高い根管治療に欠かせない基本処置とされています。
④ 小児歯科でも高い安全性
小さなお子さんは、治療中に急に動いてしまうことがあります。
ラバーダムを使用することで、器具や薬液からお子さんを守り、より安全な治療を行うことができます。
「面倒だからやらない」は、もうやめました。
ラバーダムは、装着に少し時間がかかります。
だからこそ、敬遠されることもあります。
しかし、その数分で得られる安全性や治療の質を考えれば、その価値は計り知れません。
今では私自身、
「面倒だからやらない」のではなく、患者さんのために必要だから必ず行う。」
そう考えています。
派手な最新機器ももちろん大切です。
しかし、本当に良い治療は、こうした基本を一つひとつ丁寧に積み重ねることから生まれると私は信じています。
月島パトリア歯科では、患者さんの安全と治療の成功率を第一に考え、ラバーダム防湿を積極的に取り入れています。
これからも、「見えない基本」を大切にしながら、安心して受けていただける歯科治療を提供してまいります
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