無断キャンセルについて、歯科医師として思うこと

歯科医院を長くやっていると、昔から変わらず時々あることがあります。
それが、予約の無断キャンセルです。
僕自身、歯科医師として25年以上患者さんを診させてまいりましたが、これは祖父、父の代である昭和から平成、そして令和になっても、あまり変わっていないように感じます。
ただ、予約を取り巻く環境はずいぶん変わりました。
今日では予約日の前になるとメールなどで「明日は○時からご予約です」とお知らせが届くようになり、昔に比べれば予約を忘れにくい環境になっています。
それでも、無断キャンセルが完全になくなることはありません。
歯医者の優先順位が下がってしまうことはある
これはある意味、仕方のないことだとも思っています。
仕事が急に忙しくなった。
家族の予定が入った。
体調が悪くなった。
あるいは単純に、うっかり忘れてしまった。
毎日の生活の中には、歯医者より優先しなければならないことが突然出てくることがあります。
後日、
「先生、本当にすみません。完全に忘れていました」
と電話をくださる患者さんもいます。
そんな時は「大丈夫ですよ。また予約を取りましょう」と思います。
僕が残念に感じるのは、来られなかったことそのものではありません。
その時間に診られた患者さんがいたかもしれない
歯科医院では、一人ひとりの患者さんのために診療時間を確保しています。
そのため無断キャンセルになると、その時間が突然ぽっかりと空いてしまいます。
一方で、その日にも、
「昨日から歯が痛くて……」
「詰め物が取れてしまった」
「今日、何とか診てもらえませんか?」
というお問い合わせをいただくことがあります。
もしキャンセルのご連絡を少し早くいただけていたら、その時間に困っている別の患者さんを診ることができたかもしれません。
僕はそこが一番もったいないと思っています。
また、枠が空いてしまったことによる営業面にも影響が出ます。
予約は「僕と患者さんとの約束」
そして、もう一つ。
これは少し個人的な話になりますが、僕は予約というものを、単に医院の予約表に入っている「30分」「1時間」という枠だとは考えていません。
僕と患者さんとの約束だと思っています。
そして、僕が一番残念に思うのは、無断キャンセル後にもご連絡がないこと、、、
これが、一番切ないです、、、心が病みます、、、
だから無断キャンセルになると、実は結構へこみます(笑)。
「何かこちらに至らないところがあったのかな?」
「ちゃんと信頼してもらえていなかったのかな?」
そんなことまで考えてしまいます。
長く歯科医師をやっていますが、これはなかなか慣れません。
来られなくなったら、一言だけで大丈夫です
もちろん、予定は変わります。
急な仕事もありますし、体調を崩すこともあります。
忘れてしまうことだって、人間なのであります。
ですから、キャンセルすること自体を責めたいわけではありません。
来られないことが分かった時点で、お電話などで一言ご連絡をいただければ、それで十分です。
そうすれば、その時間を必要としている別の患者さんにご案内できる可能性があります。
便利な時代になっても、人と人との約束というものは、昭和、平成、令和と、それほど変わらないのかもしれません。
これからも月島パトリア歯科では、一人ひとりの患者さんのために診療時間を大切に確保していきたいと思っています。
皆さまにも、その時間を一緒に大切にしていただけたら嬉しいです。
月島パトリア歯科
院長 嶋田泰次郎