虫歯治療のタイミング

前回、私は患者さんに怒らないとお伝えしたのだが、

そんな私でも怒りたくなる時はある。

これは、全世界の歯科医師にとって共通では無いだろうか？

それは、

患者さん本人が、虫歯や歯茎の腫れを自覚しているのにも関わらず放置し、

その後、痛みが落ち着いたから

風邪を引いた際に熱が下がるのと同様

これは、治ったんだ！と錯覚してしまい放置に至るケース。

しかし、

収まったのは束の間、再び

あの激痛が‼️

そして、泣く泣く歯医者へ、、

例えば、激痛の虫歯で神経を取る必要のある場合

まず、麻酔が効きません！

治療が必要な歯は周囲のphという値が酸性に傾いており、

麻酔はそもそもphが酸性だと

効きません！

ですから、何本打ってもなかなか効かず、

その痛みを取り除く為には、

痛みを我慢してもらい、神経のある洞窟まで削り、

剥き出しになった神経に直接、

打ち込む。

これが、

まあ、痛いのなんの。

そして、麻酔も効き、

やっと、神経治療に移れるという

ほぼ、拷問。

もし、この一連の拷問をせずに痛み止めだけ処方したとしても、

歯の痛みが落ち着くまでは、数日はかかるので、

何とかその日に、神経治療を行いたい。

ので、

こちらも、泣く泣く神経に打ち込むしかないのです。

この時に、

何で、もっと早く来ないのか？

と

イラっとしてしまう、先生方も多いのでは？

患者さんは、拷問を受ける、

ドクターは、イラッとしてしまう。

誰も楽しくも嬉しくもない、時間となってしまいます。

なので、

痛みは無いが虫歯かなと思った、その時こそが、

お互いにとって、最も良いタイミングなのです。

しかし、忘れちゃあならないのが、

自分の歯がボロボロになってしまうこと。

削った歯は、

二度と再生しないのだから。