痛かったら手を挙げないでください
歯医者になって、早20数年、
治療の際に
この聞き覚えのあるセリフ
「 痛かったら手を挙げてくださいね 」
何故手を挙げる?
1番遭遇するのは、虫歯治療で歯を削る際に麻酔が効いてなく、
削っている際に、痛みが出た時に手を挙げて教えてもらう為。
しかし、私は昔からこのやり取りが不思議であった。
我々、術者は歯を削る際に
歯だけを見てしまう、削っている歯に集中している訳です。
なので、視野は患者さんの頭からお腹辺りまでは入っている。
もし、手を挙げてもらったとしても正直、自分にとっては視野に入りにくいので、
私は、
「 痛かったら、痛い顔をしてください!
もし痛くなかったら幸せな笑顔でいてください!」
と冗談を交えて伝えてます。
歯科治療は皆にとって本当に嫌なもの。
中には、麻酔がしっかり効いていて痛みも無いのに恐怖から痛そうな表情をされる方もいて、戸惑う事も多々あります。
なので、痛くなかったら、笑顔で!と伝えてあります。
麻酔がしっかり効いていれば、何をされても痛くは無いのですから!
また、他にチェックするポイントは
① 眉毛の動き
② 目の動き
③ 組んでいたりする時の手の動き
④ 肩にとんでもなち力が入っている
①、②は顔全体の動きですね。
と
手を挙げてもらわなくとも、その方の緊張感や恐怖はこちらにガンガン伝わってきますから、分かります。
なので、
手を挙げてもらう行為も含め、
麻酔が効いているかな?
痛みは出ていないかな?
麻酔の効果が切れていないかな?
などの情報は
患者さんの表情なとから読んでおります。
やはり、人間同士、
何事も互いの目を見てコミュニケーションを取る事
eye to eye
これが、
何よりも大事だと
医療従事者として私は思う。