表参道パトリア歯科
歯のお話

虫歯になる人、ならない人

年一回の幼稚園の歯科検診


250人程の園児達の口の中を診ていると、本当に虫歯の子が少ない事に驚く。


何故、こんなに、虫歯が無いのか?


保護者が、毎日、しっかり仕上げ磨きをしているから?


歯磨き粉、歯ブラシの性質が良くなっているから?


フッ素、キシリトールが浸透しているから?


謎だらけである。


が、保護者の方に聞くと、彼ら自身が正しい歯のケアを知っている訳ではなく


仕上げもなんとなく行なっている感がある。


患者さんを通してみると、お子さんの誕生をきっかけに我が子には自分のように虫歯になって歯で苦しんでもらいたくないという愛情から、子供の歯のケアを知りたくその延長で自分自身の歯のケアに目覚める方が多い。


これは、私が普段から伝えている、


子供は自分の写し鏡、親が子にああしろ、こうしろと指図をするなら親も、しっかり言った事をしなければ子供は親を嘘つきと見くびる。


食べたら歯を磨かないと虫歯になるよ、と


脅かすのも良いが、親がしっかり磨かなく虫歯になって治療を受けていたら、


説得力 ゼロ、、、


子供も、磨かなくなってしまうでしょう。


親が、しっかり磨き方をマスターしていれば、


その、技術、方法を自分の子供に伝えるだけ。


先程の患者さんに、幼少期の話を聞いてみたところ


親に、歯を磨けと言われた事は一度もなく、学校の検診でひっかかっては治療、また、虫歯になり治療を繰り返していたとのこと。ご兄弟に至っては、ティッシュで歯を拭いていたそうです、、、


しかし、この方の歯、歯ぐき、顎の骨


物凄く頑丈、


頑丈過ぎて、何故こんなに元気な歯がこんなに治療を受けてボロボロになって来たのかが謎だったのが、


納得しました。


やはり、幼少期の歯磨きの習慣、


なんとなくでも、磨いていれば何とかなるのが歯なのでは?


しかし、歯の質は個人差があることは確か、


エナメル質という歯の表層部が、大理石のように艶艶の方もいれば、なんか、カサカサした質感の方もいます。


遺伝的なものもありますが、


歯はそんなに、やわではない。


では、虫歯になる、ならないの決定的な違いは


やはり


親からの虫歯菌の感染


新生児の口の中には、虫歯菌はいない


親と共有した、スプーン等から菌がうつり、


存在しなかった、虫歯菌が生息しだし、虫歯を形成すると思われる。


自分は今でも虫歯になった事が無いのだが、


24歳位まで、なんとなくしか磨いていなかったが、それは、虫歯菌を持っていないで生きてきた


それだけなのでは?


園児達の、歯に虫歯が全然、見られないのは


40年前の子育てと変わって、今の保護者は父親でさえも子の習い事、健康等に、積極的に関与していることが、子供の虫歯の減少に繋がっていると私は考える。


なんにせよ、虫歯が無くなることは


良いことだ、


しかし、我々、歯科医師にとっては


削るという作業が全くなくなるのも、


少し、寂しい気もするかな?、、 笑笑

表参道パトリア歯科 院長
歯科医師 嶋田 泰次郎
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